R030803避難訓練・避難所運営

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令和3年8月3日防犯・防災活動

 このカテゴリーでは、防犯・防災活動について、様々な地域活動と呼ばれる行事やイベントを取り上げ、一つひとつその具体的な手法や、使用する書式など紹介する。

東広島市 重見(篠原)裕次郎


避難訓練・避難所運営

 自主防災訓練には、消火訓練、救助訓練、災害復旧訓練、等もあるが、それらは実際の災害現場では自らも危険を生じるため、当面は消防に任せることとし、まずは避難訓練(避難所運営・給食・給水含む)から始めるとよい。

 豪雨での土砂崩れ、地震での家屋倒壊、大規模火災など、広域で大規模な災害が起こったときは、まず、安全な場所に避難することになる。この際、近所同士で声を掛け合いながら避難することが大事。災害発生直後はまだ誰も助けに来ることが出来ないので、自助・共助で、ご近所の逃げるのが難しいお年寄りや障害者の方などを支援しながら地域のみんなで逃げよう。

 実際に災害が起こった時に、地域のみんなで逃げることができるようになるためには、普段から顔見知りになっておく必要がある。そのためにも、普段から避難訓練を行っておくことが大事だ。

 まず、一次避難所へ避難(集合)する。一次避難所とは、発災直後、一時的に命を守るために避難する広場等のこと。一番近い広場(公園、駐車場など)にご近所同士で避難(集合)し、誰が来ていて、誰が来ていないか確認しよう。ここで避難していない人が分かったとしても、無理をして呼びに戻らず、自治会長やその場の年長者等に情報を集約しておく。避難していない人の情報は、後で、消防や自治体に伝えて確認してもらう。

 一次避難所はなるべく小さな区域毎に選定すると、誰が来ていないか確認することが容易になる。もし一次避難所として民間店舗の駐車場等を利用する場合は、当然、事前に使用許可を得ておくこと。その際、本当の災害時にも使用させていただくこともお願いしておく。

 一次避難所での避難者の確認が終えたら、二次避難所へ避難(移動)する。二次避難所とは、長期の避難生活を営む場所のこと。自治体が、学校や公民館、集会所、福祉センターなど、避難所として指定している場所に避難しよう。自治体が避難所として指定していない施設などは、物資の配給などが遅れることがあるので注意が必要。

 二次避難所で避難訓練する場合も、当然、事前に使用許可を得ておくこと。

 二次避難所においても、発災直後は自治体職員もまだ来ておらず、混乱状態。避難者全員が避難所の運営者としてみんなで協力して、長期生活が営めるように、設備やルールを作りこんでいく。当然、そんなことはいきなり出来るものではないので、避難所運営訓練で経験しておくこととなる。

 実際に災害が起こった時の避難所の運営は、まず、施設の部屋・トイレ・ライフライン・防災倉庫の確認、避難者受付の設置、避難者カード(受付簿)、集計用ボード(ホワイトボード)の準備から始まり、次の各班で作業を分担する。

総務班…受付担当の配置(避難者受入)、避難者の班分け、区割り指示、ゴミ分別準備、未使用室の明示、専用スペース確保(高齢者・障害者・ペット)、避難所ルール、班ごとのリーダー指定(班の自治)、会議の開催、防犯巡回、ニーズへの対応、健康状態の把握、ボランティア受入など

情報班…自治体へ開設連絡、情報集計(避難者数、負傷者数、死者情報、備蓄物資、周辺被害)、メディア情報収集、情報板設置(避難所ルール、炊き出し、被災者支援情報、医療情報、住民の安否確認、ライフライン、復旧・復興情報等)、在宅被災生活者の把握、任意避難所把握、ボランティアニーズ把握、健康巡回の要請、衛生指導の要請、疎開者の把握など

食料物資班…備蓄庫の点検、飲料水の確保、トイレ対策、物資の配布、食糧の持ち寄り、炊き出し、停電対策、物資の管理・要請、電池・燃料の確保、情報ツールの充実など

 このように、避難所運営には多くの作業が発生し、とても少人数では回らない。実際には避難者から有志を募り、多くのスタッフで分担していく。

 もちろん、これらの全てを訓練してもよいが、いきなりすべては難しい。そこで、まずは、これらのうち、最低限必要な次の作業から始めるとよい。

総務班…受付担当の配置(避難者受入)、避難者の班分け、区割り指示、班ごとのリーダー指定(班の自治)など

情報班…情報集計(避難者数、備蓄物資)、情報板設置(避難所ルール、炊き出し情報等)など

食料物資班…備蓄庫の点検、トイレ対策、物資の配布、炊き出しなど

 つまり、簡単に言うと、

 ①避難してきた人を受付し、班ごとにまとまってリーダーを決める。

 ②情報掲示板に、避難者数や炊き出し情報を表示。(リーダーが確認)

 ③避難者に炊き出しを行う。(リーダーが配給をとりまとめ)

 の3点だ。

 これらがスムーズに行えるようになれば、ちょっとずつ別の作業を増やしていく。

 実際の災害時には、1~3日すれば自治体職員が避難所運営にやってくるが、おそらく少人数のため、引き続き、避難所運営への協力を行っていく。

R030803避難訓練1チラシ表
R030803避難訓練1チラシ表
R030803避難訓練2チラシ裏
R030803避難訓練2チラシ裏
R030803避難訓練3配置図
R030803避難訓練3配置図
R030803避難訓練4作業一覧
R030803避難訓練4作業一覧
R030803避難訓練5役割分担
R030803避難訓練5役割分担
R030803避難訓練6班編成例
R030803避難訓練6班編成例


 また、別の避難所運営訓練の方法として、机上で行う「HUG(避難所運営ゲーム)」や「クロスロード(災害対応カードゲーム)」というものがある。

 地域住民が参加し、実際に避難所で行う避難所運営訓練とは別に、スタッフを中心にこういった机上訓練を行うのもとても効果的だ。


R030803避難訓練・避難所運営

東広島市 重見(篠原)裕次郎

R030628消防団との連携のしかた

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令和3年6月28日地域内組織との連携

 このカテゴリーでは、住民自治組織(自治協議会、町内会、自治会等)の運営のうち、地域内にある各地域活動団体・ボランティア団体等について、組織の成り立ちや活動、連携の仕方について紹介する。

東広島市 重見(篠原)裕次郎


消防団との連携のしかた

 消防団とは、消防組織法に基づいて各市町村に設置される消防機関である。消防団員は本業を別に持つ一般市民で構成されており、自治体から装備及び報酬が支給される。市町村における非常勤地方公務員である。

 消防団が行う主な活動内容は、「消火活動」「救助活動」「水防活動」「防火・啓発活動」「救命講習」等である。

 地域差はあるが、概ね以下のような構成で運営される。

  1. 団 (市町村に一つ。団長が指揮する。)

  2. 方面隊 ・ 支団・方面団(市町村合併が促進された結果、合併前の旧市・郡等に含まれる旧市町村をそれぞれ「支団」や「方面隊」と称する市町村もある。)

  3. 分団 (市町村のうち、小学校区に一つか幾つかの大きな町、集落単位で一つ。分団長が指揮する。)

  4. 部 (分団を構成する集落をさらに細分化し、1~数個の町、集落単位としたもの。部長が指揮する。)

  5. 班 (部内に設置され、消火班、機械班などの担当を持つ。班長が指揮する。)

  

 自治協議会とかかわりをもつのは、「分団」単位となると思われる。消防団そのものは非常勤地方公務員が所属する消防機関であるため、自治協議会に組み込むことはできないが、地域によっては、地元の花火大会や盆踊り、年末の餅つき大会 など、地域のイベント時に 防火警備や清掃など、ボランティアで協力してもらうこともあるし、自治協主催の防災訓練の際、消火器や土のうの訓練の手伝いをしてもらうことも考えられる。

 また、最近の防災体制整備の流れの中で、要支援者避難支援プランなど、要支援者(単身高齢者・障害者など)の避難支援に関する取り組みで、実際に要支援者の避難支援や安否確認等の役割を担ってもらうこともできる。

 消防団員は地域の為を想って集まったボランティアであり、様々な職種の人材が集まっている。地域の活動を推進する人材の宝庫ともいえる。

 積極的に連携を図っていこう。

  

 話は変わるが、消防団に関する作品として「ふるさとがえり」という映画がある。

 これは、自主上映会向けの映画で、地域のみんなが集まり、ふるさとの未来を語り合う、そんな上映会のためにある。監督、脚本家をはじめ、映画づくりに関わったスタッフを呼んで、トークショーセッションや講演会を行うと、更に対話と共感が深まる。

 映画の内容は申し上げられないが、ふるさととは何か、地域の繋がりとは何か、見た人にそれぞれのふるさと観が生まれる、そんな素敵な映画だ。

 劇中、消防団が活躍する。消防団募集の啓発にも効果抜群なので、是非自主上映会を検討してみてほしい。

 ふるさとがえりホームページ:https://hurusatogaeri.com/

R030628ふるさとがえりチラシ表
R030628ふるさとがえりチラシ表
R030628ふるさとがえりチラシ裏
R030628ふるさとがえりチラシ裏

R030628消防団との連携のしかた

東広島市 重見(篠原)裕次郎

R030623地域運営組織の法人格について

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令和3年6月23日組織の構築

 このカテゴリーでは、住民自治組織(自治協議会、町内会、自治会等)の運営のうち、組織の構築(つくり方)について紹介していく。

東広島市 重見(篠原)裕次郎


地域運営組織の法人格について

 平成3年の地方自治法の改正により、地縁団体(自治会など)も「認可地縁団体」という法人格を持つことができるようになった。

・メリット…自治会名義で不動産登記ができる。

 規約に定める範囲内で権利能力を持つことができる。財産面だけでなく、規約に定められた目的の範囲内であれば、独立して取引主体あるいは財産の保有主体となることができる。(つまり、様々な契約が締結できる。)

・デメリット…規約に定める範囲で義務を負う。(総会の開催や、会計書類の作成などが義務になる。)

 法人市県民税の課税対象となり、毎年事業年度終了後の一定期間内に申告を行う必要がある。収益事業を行っていない場合は、減免措置があるが、申告と合わせて減免申請が必要となる。

 代表者、事務所等に変更があった場合、市長村長への届け出が、規約の変更には市町村長の認可が必要。

・認可要件…・地域社会の維持及び形成に資する地域的な共同活動を行うことを目的とし、現にその活動を行っていると認められること。

 ・その区域が、住民にとって客観的に明らかなものとして定められていること

 ・その区域に住所を有するすべての個人は、構成員となることができるものとし、その相当数の者が現に構成員となっていること。

 ・規約を定めていること

・市長村への申請書類…認可申請書、規約、総会議事録、構成員名簿、保有財産又は保有予定財産目録、事業報告書、申請者が代表者であることを証する議事録(就任承諾書等)

  

 法人化のメリットは、法人として、電話契約(インターネット契約)や事務所の賃借契約ができたり、不動産や車両の保有ができたりすることであるが、自治会館などの不動産を会長個人名義ではなく、法人名義とすることにより、会長個人に所得税の発生や相続トラブルが起きることを避けられることが大きい。つまり、自治会が不動産を持っていれば(またはこれから持つ予定があれば)法人化し、持っていなければ無理に法人化しなくてもよいと思われる。

 ただし、自治協クラス(小学校区)になると、区域住民の人数がとても多くなり(数千人規模)、「相当数を構成員とする」ことがとても難しくなるため、逆に法人化は難しくなってくる。

  

 上記「認可地縁団体」の項で述べた通り、自治協クラスの場合、相当数を構成員とすることが難しい。では、その他の法人格はどうであろうか。

 以下、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局、内閣府地方創生推進事務局資料「地域の課題解決を目指す 地域運営組織 法人化のススメ」より説明を抜粋。

 

NPO法人(認定NPO法人)

 社会貢献活動を主な目的としている法人で、税制優遇措置も用意されています。

•不特定かつ多数のものの利益に寄与することを目的に活動する法人で、社員(会員)が10名以上いれば設立できます。また、登記費用も不要です。

•所轄庁への事業報告書等の提出や、その他の情報公開の義務があり、法人自らがこれらの義務を果たすことによって、行政や民間からの補助金・助成金を獲得しやすくなり、寄附の受け入れや事業を行いやすくなることにつながると考えられます。

•認定NPO法人になると、税制優遇措置があるとともに、一層の情報公開やより適切な業務運営が求められるため、高い社会的責任を有します(都道府県や市町村条例による個別指定を受けたNPO法人にも一部税制優遇措置があります)。

 

一般社団法人

 事業内容に制限がなく、設立までの手続きが容易な法人です。

•社員が2名いれば設立できます。また、都道府県や市町村による認可や認証がないため、他の法人に比べると設立までの手続きが容易で、短期間で設立することが可能です。

•事業内容に制限がないため、公益事業を行う団体だけでなく、非公益かつ非営利の事業を行う団体、収益事業を行う団体も含め、自由で自律的な活動が可能です。

 

合同会社

 出資額の大小によらず、全員が平等な立場で経営する法人です

•利益を得ることを目的とした営利団体です。設立には出資が必要ですが、議決権は誰がいくら出資しても1人1票のため、全員が出資額の大小によらず平等な立場で経営に関わることができます。

•株主総会や取締役会の開催が義務付けられていないため、迅速な意思決定が可能です。また、株式会社に比べて、設立の費用を抑えられます。

 

株式会社

 利益を得ることを目的とし、「稼ぐ組織」として発展させやすい法人です

•利益を得ることを目的とした営利団体です。設立には出資が必要で、出資比率に応じて議決権が異なります。

•金融機関からの借り入れ等、融資や資金調達の幅が広がり、経営の安定化と事業の拡大を見込みやすくなります。

•地域再生計画に位置付けられた小さな拠点形成事業を行う株式会社に個人が出資した場合、所得税の控除を受けられます(小さな拠点税制)。

 以上、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局、内閣府地方創生推進事務局資料「地域の課題解決を目指す 地域運営組織 法人化のススメ」より

R030622法人形態の比較一覧表
R030622法人形態の比較一覧表
R030622地域運営組織の組織形態
R030622地域運営組織の組織形態

 

総務省「暮らしを支える地域運営組織に関する調査研究事業報告書」(平成28年3月)抜粋

 自治協の規模が大きかったり、活動が活発になったりしてくると、不動産の取得や賃借、収益事業などが発生し、法人格取得の話が出てくる。どの法人格を選択するかは、自治協の活動内容によるが、参考までに総務省の資料を見ると、NPO法人を選択する組織が多く、その次に認可地縁団体を選択している組織が多い。

 また、島根県雲南市を中心とした「小規模多機能自治推進ネットワーク」が広まり、こういった住民自治の新しい組織について、NPO法人に次ぐ新たな法人格の制定を模索しているところだ。


 R030623地域運営組織の法人格について

東広島市 重見(篠原)裕次郎

R030513自治会活動保険

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令和3年5月13日組織の構築

 このカテゴリーでは、住民自治組織(自治協議会、町内会、自治会等)の運営のうち、組織の構築(つくり方)について紹介していく。

東広島市 重見(篠原)裕次郎


自治会活動保険

 自治協議会の活動中、事故などでケガをした場合に対応した保険があるので、自治協議会として必ず加入しておきたい。

 保険の内容は保険会社や保険の種類によってさまざまだが、行事中、スタッフや地区住民が他人を怪我させたり、他人の物を壊したりした場合や、スタッフや地区住民自身が怪我をした場合、雨天中止による各種キャンセル料などに保険が出るものもある。

 自治協議会の構成人数(世帯数)によって掛け金が変わるものが多い。

 保険適用になるには、自治協議会の行事であることを証明する必要があるので、活動について、年度初めの総会で議決する事業計画書に、ちゃんと記載しておく必要がある。

 また、保険の種類や適用内容、補償費の算出など、分かりにくい場合があるので、自分の自治協議会に合った内容に絞って、簡単な説明書を作成すると良い。その際、連絡先やその後の対応なども記載しておくと便利だ。

 

R030513自治会活動保険マニュアル
R030513自治会活動保険マニュアル

 作成した説明書は、役員や自治会長などに配布し、必要に応じて会員や参加者にも周知しておこう。

 地域住民との信頼関係を築くために、必ず自治会活動保険に入るようにしておきたい。


 R030513自治会活動保険

東広島市 重見(篠原)裕次郎

R030121防災訓練

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令和3年1月21日防犯・防災活動

このカテゴリーでは、防犯・防災活動について、様々な地域活動と呼ばれる行事やイベントを取り上げ、一つひとつその具体的な手法や、使用する書式など紹介する。

東広島市 重見(篠原)裕次郎


 

防災訓練

 防災訓練には、自治体が主催する大規模な総合防災訓練や、地域や企業で自主的に行う自主防災訓練などがある。自主防災訓練は次項の避難訓練に記述することとし、ここでは総合防災訓練の事例について説明する。

 

東広島市の総合防災訓練は、1年に1回、8月に開催される。

訓練参加機関は国、県、消防、自衛隊、警察、西日本高速道路、JR、バス会社、運送会社、電話会社、電力会社、医療機関、福祉団体、大学、住民自治協議会、などなど80団体を超え、訓練種目は、災害対策本部設置・設営、災害広報、避難誘導、消火活動、水防活動、交通規制、救護活動、非常無線通信、行方不明者捜索活動、食糧供給・給水活動、緊急道路の確保、緊急物資の輸送、電力設備・ガス施設・水道施設の応急復旧、避難救助、避難所運営、廃棄物の処理、などなど20種目を超える。

 

5月…関係機関、自治協へ参加依頼

7月…参加者説明会

8月上旬…リハーサル

8月下旬…本番

 

 

自治協としては、参加者の一員として割り当てられた訓練を行う。

自治協の担当者代表が説明会に参加して内容を把握、自治協の防災部会などから募った当日参加者のために、訓練内容や集合・解散などをまとめたものを作成し、案内とともに、配付する。

 

R030121各訓練内容詳細

R030121各訓練内容詳細

R030121防災訓練参加者案内

R030121防災訓練参加者案内

 

自分たちの出番以外は、他の訓練をよく見ておき、自治協での自主防災訓練で出来ることがあれば取り入れてみる。

訓練参加者のうち、一人は写真撮影を担当して、訓練の様子を撮影しておき、後日、自治協の広報紙などで活動報告を行うことで、地域住民に防災意識の啓発も行うことができる。

 


R030121防災訓練

東広島市 重見(篠原)裕次郎

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